サツマイモの旬って秋から冬にかけてなので、勝手に寒さに強い野菜だと思い込んでいました。
初めてサツマイモが中南米原産で寒さに弱いと聞いた時、ちょっと驚いてしまった事を覚えています。
そんなサツマイモを初めて庭で栽培してみる事にしました。
植え付けた場所は雑草だらけの荒れ地だったところです。
本記事では家庭菜園など全くした事が無い初心者が、サツマイモ苗の根出しをして植え付けまで上手くできたのかをご紹介したいと思います。(九州での体験談です。)
サツマイモ栽培をしようか迷っている方の何かしらのご参考になれば幸いです。
サツマイモの根出し
早速サツマイモの栽培方法を調べてみたのですが、色んな方法があって分からなくなってしまいました。
最初から迷子になった気分です。

調べるだけで実行に移さないというのを避けたかったので、とりあえずよく分からないまま6月の中旬頃にサツマイモ苗をホームセンターで購入してきました。
初めてのサツマイモ苗、品種はべにはるかを購入しました。

べにはるかはホクホク系ではなくしっとり系の食感で甘みの強い品種になります。我が家は大学いもや天ぷらにして食べる事が多いです。
我が家はホームセンターで苗を購入しましたが、苗はネットでも購入できます。
便利な時代になりました。
購入できただけでホッとしてしまい苗を一晩玄関に放置してしまいました。
翌日、しおれかけたサツマイモ苗を水をはったバケツに入れ根出しをしてみました。

サツマイモ苗の根出し方法
- バケツに2~3センチ水をはる
- サツマイモ苗を新聞紙にくるみバケツに入れる
- バケツの水は毎日替える
- サツマイモの苗を入れたバケツは涼しい場所に置いておく
バケツの水の量は少なめに
水の量はサツマイモの茎が2~3センチくらいつかる深さにしました。

茎が水に浸りすぎると茎が腐るのでは?と思い水の量は控えめにしました。
サツマイモ苗の根出しをする時は新聞紙にくるむ
サツマイモ苗の茎の中の水の通り道(導管)が真っすぐの方が水揚げしやすいと考え、苗を新聞紙でくるみなるべく苗が真っすぐになるようにしました。
バケツの水は毎日入れ替える
根出しした6月の熊本県の気温は高くあっというまに色んな物が腐る時期です。
水が腐ると苗も腐るかも?そしてボウフラ対策の為、バケツの水は毎日新しいものに替えました。
サツマイモ苗を入れたバケツは涼しい場所に置いておく
熊本県の6月は最高気温が30度を超える日もあります。
サツマイモ苗の入ったバケツは軒下のできるだけ風通しの良い場所に置いておきました。
サツマイモ苗の根出しを実際に試してみて
下の写真はバケツの水につけてから4日後の苗の様子です。


根が沢山出て茎は思いっきり曲がってしまいました。
サツマイモの苗を真っすぐにしたくて新聞紙にくるんでみましたが、しっかりくるめていなくて思い切り茎が曲がってしまいました。
新聞紙をもっときつくくるめば茎がもっと真っすぐになったのかもしれませんが、すると今度は苗がくっつきすぎて蒸れから傷む気もします。(とにかく暑いので)
茎が曲がってしまいましたが根が出たので良しとします。
サツマイモ苗を植え付ける
6月中旬に根出ししたサツマイモ苗を植え付けました。
畝を作る
庭に畝をつくりましたが初心者なのでかなりいい加減な畝になってしまいました。

正確には畝らしきものを作ったという感じです。
畝を作った場所
- 庭の片隅のスペース
- 雑草を刈る以外全く手をつけていない固い地面
- 南向きでだけれども午後になると隣家の影ができる
固い地面を備中鍬でひたすら耕し畝幅45センチ、畝高30センチくらいを作りました。


この畝を作った庭は約8年前に引っ越してきた時はこんな荒れた状態でした。

現在は雑草を刈って少しはスッキリしていますが、地面は固く耕すのも一苦労です。
少し掘るとすぐに石やコンクリートガラがザクザクでてきます。

こちらの記事もよければどうぞ(固い地面の耕し方をご紹介しています。)
石やガラを拾い集めながらとても不安な気持ちになりました。
「サツマイモはやせた土地でも育つ」と耳にした事がありますが、さすがにこれは「やせすぎた土地」ではないのか心配になってきたのです。

窒素が少ない「芋専用肥料」をあげようか随分と迷いました。(サツマイモは窒素成分が多いとつるぼけになるので)

さんざん迷いましたが肥料無しでどのくらい育つのか知りたかったので、このまま肥料無しで進めてみる事にします。
気温が高い時期で、畑といっても小さいスペースだったので黒いマルチシートでおおったりもしませんでした。
苗の植え付け方
サツマイモ苗を植え付ける時は雨を味方にすると良いと聞いたので、夕方から雨が降る予報の日に植え付けをしました。
植え付けた苗は10本です。
水平植えや船底植えという方法がありますが、我が家は迷わず垂直植えを選びました。

垂直植えを選んだ理由はこんな感じです。
我が家がサツマイモ苗を垂直植えにした理由
- 植え付けが簡単
- 収穫数は少なくてもいい
- 収穫数を増やすより大きなサツマイモを栽培したいから
植え付け後のサツマイモ苗の様子
植え付けた後の苗はこんな感じで成長していってます。
サツマイモ苗を植え付けた直後

植え付けた直後はこんな感じです。
しおれている苗もありますが葉っぱは結構元気に見えます。
サツマイモ苗を植え付けた翌日
植え付けた翌日は雨でした。

苗の様子はしおれたままの苗もありましたが、雨のお陰か全体的には元気な状態でした。

サツマイモ苗を植え付けて4日後
植え付けて4日後の苗の写真です。

雨がやんだら元気だった苗も一気にしおれてきました。
畝もくずれてきましたが見なかった事にします。
慌てて水をまきました。

このまま枯れてしまうのではないかとハラハラしました。
サツマイモ苗を植え付けて13日後
植え付けて約2週間後の様子の写真です。

枯れてしまうかと思いましたが、葉っぱが元気になり新芽も出てきました。

一安心です。サツマイモ苗10本全てが活着しました。
サツマイモ苗を植え付けて約2ヵ月後
植え付けて約2ヵ月後の様子はこんな感じです。

葉っぱはモサモサで葉っぱには沢山の穴が開いています。
原因は恐らくバッタだろうと思います。


ものすごい数の大小のバッタが苗の上をはねまくっていました。(ちょっと怖さを感じるくらいのバッタの数でした。)
駆除剤をまこうかと思いましたが、サツマイモ周辺の草刈りをしたら急にバッタの数が減りました。

葉っぱ自体は勢いよく伸びているので、とりあえずこのままもうしばらく様子を見る事にします。

カマキリがんばって!
サツマイモ苗を植え付けて約3ヵ月後(2022年9月26日追記)
サツマイモ苗を植え付けて約3ヵ月後、9月中旬の畑の様子です。

8月はものすごい数の大人バッタと赤ちゃんバッタが飛びまくっていましたが、9月になり暑さがやわらいだらバッタの数が減りました。

バッタを捕獲しようと100円ショップで虫取り網まで購入していましたが、結局、一度も使いませんでした。
駆除剤も一度も撒いていないのですが、葉っぱの虫食いは随分と減ったように思います。
サツマイモ苗のツル返し
ツルも伸びてきたのでツル返しをする事にしました。
サツマイモ苗のツル返しとは?
- ツルが伸びて根が付くと養分が葉っぱの方にいってしまい芋が大きくならないのでツルを地面から剥がして畝の上(苗の上)に置いていきます。

伸びてきたツルをバリバリと地面からはがしていきます。

ツルをはがすと新しい根っこ(不定根)が出てきているのが分かります。
このツルを畝の上にひょいと置いていきます。


ツルは返さなくても収穫量に差は無いという話しも聞きますが、ツルが隣家に入っていかないように、そして一度ツル返しをしてみたかったのでしてみました。
最後に
野菜の栽培は初心者の私にとって分からない事ばかりです。
調べれば調べる程どの方法で始めればよいのか迷ってしまい、日にちばかりが過ぎていきました。
もっと気軽に野菜の栽培を楽しめると良かったのですが、野菜作りの余りの奥深さに腰が引けていました。
しかし、サツマイモ苗の根出しができた事で勢いがついて植え付けまで進める事ができました。

根出し方法は私のやった方法が正しいのかは分かりません。あくまでも個人の体験談としてご覧いただけると助かります。
後日、「バッタの被害はあれからどうなったの?」「サツマイモの収穫数は?」などをご報告したいと思います!
読んでくださりありがとうございます。